ショートショート部門    


・各作家についてお勧めの作品集を数冊ずつまとめました
・2、3編の内容紹介をしてみました 何かの参考にして下さい
・順序は特に意味はありません、整理の都合上こうなっただけです
・尚、出版社・定価については発行当時からかなり時間がたっているものもあり
 混乱をさけるために省略させて頂きました

<星 新一>

・ショートショートの神様と呼ばれるだけあって作品集もすごい数、エッセイ集なども多数
・手軽に読める軽いタッチの作品が多い中で初期作品集の2冊はちょっと違う感じ

ボッコちゃん(50編)  

記念すべき第1回作品集

   
「冬来たりなば」
     

自ら設計したロケットに乗り、各惑星を巡り商品を売るエヌ博士  
善良そうな住民に品物を渡したまでは良かったが・・・

    
「なぞの青年」 
      
    

遊び場のない子供たちのために公園を作り、哀れな老人のため その望みを叶え、困った人たちのためを思い、お金を使う青年
その青年とは・・・


「最後の地球人」
  

限りなく増加を続ける地球の人口、その行き着く先は・・・
ラストが印象的

 

ようこそ地球さん(42編)

第2回作品集

   
「セキストラ」
  
  

−セキストラに関する資料の切り抜きを、順を追って蒐集した−  
で始まるドキュメンタリータッチの物語
構成がおもしろい   

  
「処刑」
  
  

処刑地となった火星、そこに運ばれたある犯罪者が体験する出来事
真の自由とは・・・
ぜひ読んで欲しい作品、長編にも匹敵する内容

   
「殉教」
  
  

自殺することが信仰にまでなってしまった未来
自分を信じるということは・・・  
これもぜひ読んで欲しい作品

 

  
進化した猿たち(1)(2)(3) 
   

・アメリカの一こまマンガを解説付きで紹介 
・その量は膨大、すべて氏自身があつめたもの 
・非常におもしろくてどうしても紹介したくてここに載せました 
 



<眉村 卓>

・現代社会に生きる人間の不思議さ、おかしさ、切なさを描く     
 代表的な作品集を3冊

C席の客(52編)    

第1回作品集

「発明チーム」

大企業に対抗しようと始めた発明チームが直面する問題      

「みんなの町」 

出張のついでに訪ねた生まれ故郷の町で・・・

「模範社員」

ある日会社に模範的サラリーマンが入社して来て・・・

 

奇妙な妻(21編)    

初期の傑作作品集   

「奇妙な妻」

会社が倒産した男の妻が言い出したこととは・・・        

「針」

首筋に刺さった小さな針、誰が、どうして

「仕事ください」

仕事くださいといつまでも付きまとう男

 

     
最後のポケット(98編) 
     
    

・質、量、共に絶対損はしない1冊
・軽いタッチで読みやすい上記2冊との違いを見るのも面白い  
・「ぼくたちのポケット」、「ポケットのABC」、
 「ポケットのXYZ」、と続いたポケットシリーズ最終巻
    



<小松 左京>

・SF界の巨匠、長編・短編・ショートショートと何でもこなすバイタリィティはすごい
・この3冊も幅の広さに驚かされる

ある生き物の記録(36編)

    

「観月譜」

お月見、この懐かしい響き

「故障」

昔ながらのジュースの自動販売機が故障して・・・        

「夏の行事」

その日になると月にも火星にも観光客が押し寄せる

 

鏡の中の世界(35編) 

 

「超人の秘密」

オリンピック初参加選手、新記録の秘密は?

「沼」

20年ぶりの故郷を訪れた男が思い出す苦い出来事        

「施餓鬼」

砂漠で見た幻覚とは・・・

 

   
一生に一度の月(37編) 
   
      

・商業誌、新聞等に掲載された作品の集大成           
・バラエティにとんでいておもしろい
・すべてに掲載誌、時期が付されているので
 なぜそういう作品になったのかを考えるのも興味深い     

 

<筒井 康隆>

・正気と狂気を行ったり来たりしながら、ただいま絶筆中
・その才能がいっぱい詰まったこの2冊と1冊

あるいは酒でいっぱいの海 
        (31編)

     

「トンネル現象」

アパートの押し入れが会社のロッカーとつながった        

「底流」

まずは読んで下さい

「睡魔のいる夏」

静かに訪れる睡魔とは・・・  名作!

 

にぎやかな未来(41編) 

  

「我輩の執念」

公団住宅の抽選に落ちた男は・・・               

「地下鉄の笑い」

社内吊りのポスターが発端で・・・

「池猫」

最後が恐い

 

    
狂気の沙汰も金次第

(118編)
    

        新聞に連載されたエッセイの作品集なのですがまとめ方がまるでショートショートみたいでおもしろいので紹介します     

        題材の幅の広さ、視点のユニークさ、独特の文体 



<掘 晃>

・科学技術論を巧みに盛り込んだSFが多い
・科学解説書のような趣があるこの1冊を紹介
(ショートショートは少ない、短編集が多い)

エネルギー救出作戦(29編)

       

「電子猫」 

量子力学のシュレーディンガーの猫をコンピュータに応用して・・

「エネルギー不要機関」

いよいよ永久機関の誕生か?

「冥王星通信」

太陽系外縁部を航行中の宇宙船が見つけたものとは・・・



<豊田 有恒>

・重厚な長編歴史SF作品が多い中で、
 こんな軽いものも書けますよという感じで非常におもしろい
・絶対お勧めの1冊

夢の10分間(25編)  

  

「悪運」

運というのは本当にあるのか?                

「最後のGT」

車好きには恐い話

「用語コンサルタント」

人権問題が拡大解釈されて・・・



・ショートショートの性格上あらすじの説明が出来ないので、思わせぶりな
 紹介になってしまいましたが、決して出版社の回し者ではないので念のため

・この他にもたくさんの作品がありますが、この先はあなた自身で確かめて下さい

 (敬称は略させて頂きました)